教育訓練給付金とは?はじめての人にもわかるやさしい完全ガイド【2026年最新】

教育訓練給付金とは?はじめての人にもわかるやさしい完全ガイド【2026年最新】

公開:2026/06/15 最終更新:2026/06/15

「資格を取りたいけど、受講料が高くてためらってしまう」 「働きながらでも使える支援ってないのかな?」

そんな人にぜひ知ってほしいのが、国の制度「教育訓練給付金(きょういくくんれんきゅうふきん)」です。かんたんに言うと、対象の講座を受けて修了すると、払った受講料の一部が国から戻ってくるしくみです。

「制度って手続きが難しそう…」と感じるかもしれませんが、大丈夫です。この記事では、専門用語をできるだけ使わずに、

  • そもそもどんな制度なの?
  • 結局いくら戻ってくるの?
  • 自分は対象になるの?
  • どうやって申請するの?

を、順番にやさしく解説します。資格講座を申し込む前に、ここだけ読んでおけば安心です。

簡単に分かる教育訓練給付金
1. 国が認めた講座を修了すると、受講料の20%〜最大80%が戻ってくる
2. 対象になるかは、おもに雇用保険に入っていた期間で決まる
3. 申請はハローワーク。まずは「自分が対象か」を確認するところから
執筆者
増尾 祐弥
Manap 編集長
増尾祐弥
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様々な人材紹介会社を経験し、現在は福岡県で事業を行っています。転職・スキルアップ・ビジネスに関するテーマを得意としており、編集や監修を行っています。また、YouTubeでも資格講座や副業に関する解説を行なっていますので、興味のある方はぜひご覧ください。>>Manapに出演中
この記事の根拠について
本記事は、厚生労働省の公表情報をもとに、資格・通信講座の比較情報を発信してきた編集チームが作成しています。給付率・上限額・制度内容は2026年6月時点のものです。制度は改正されることがあり、対象講座も年2回見直されます。最新の内容は、必ず厚生労働省のページやお住まいのハローワークでご確認ください。
最近の更新内容
  • 2026.06.15 公開 記事を公開しました。

教育訓練給付金ってどんな制度?

あなた雇用保険に加入
講座を受講・修了国の指定講座
ハローワークに申請
¥
受講料の一部が戻る最大8割
対象の講座を修了して申請すると、受講料の一部(最大8割)が戻ってきます。

教育訓練給付金は、働く人のスキルアップや資格取得を、国がお金の面で応援してくれる制度です。会社員やパートの人が入っている「雇用保険」のしくみの一部で、申請の窓口はハローワークになります。

雇用保険に入っている(または、過去に入っていた)人が、国が「対象」と認めた講座を受けて修了すると、自分で払った受講料の一部が、あとからハローワークを通じて戻ってきます。受講料がネックで一歩を踏み出せなかった人にとって、心強い後押しになる制度です。

ここで、いちばん大事なポイントを1つ。

どの講座でも戻るわけではありません。戻ってくるのは、国(厚生労働省)が指定した講座だけです。

同じ「簿記」や「医療事務」を目指す講座でも、対象のものと、対象でないものがあります。しかも、同じスクールでも「この講座は対象だけど、別の講座は対象外」というケースも。だから、講座を選ぶときは「料金が安いかどうか」よりも先に、「この講座は給付金の対象かな?」を確認するのが、賢い第一歩になります。

ちなみに、対象になっている講座は全国で約1万7千講座もあります(2025年10月時点)。「自分の目指す資格の講座が対象か」を調べる方法は、記事の後半で紹介します

結局いくら戻ってくるの?

ここが一番気になるところですよね。実は、教育訓練給付金には3つの種類があり、講座のレベルによって戻ってくる割合(給付率)が変わります。

種類戻ってくる割合こんな講座が対象
一般教育訓練給付金受講料の20%(上限10万円)簿記、TOEIC、医療事務、行政書士 など
特定一般教育訓練給付金40%(上限20万円)。条件を満たすと最大50%(上限25万円)介護職員初任者研修、社労士、大型免許 など
専門実践教育訓練給付金50%〜最大80%(年ごとに上限あり)看護師、保育士の養成課程、専門職大学院 など

それぞれ、もう少しだけくわしく見てみましょう。

① 一般教育訓練給付金(いちばん身近なタイプ)

講座を受講・修了
¥
20%が戻る上限10万円
受講前の手続きは不要。修了後にハローワークへ申請するだけ。

事務系・語学・多くの民間資格の講座がここに入ります。受講料の20%(上限10万円)が、修了後に戻ってきます。受講前の特別な手続きは不要で、修了後にハローワークへ申請するだけ。一番かんたんに使えるタイプです。

受講料ごとに、戻る額と実質負担の目安を出すとこうなります。

受講料戻る額(20%)実質負担
3万円6,000円24,000円
5万円10,000円40,000円
10万円20,000円80,000円
30万円60,000円240,000円
50万円100,000円(上限)400,000円

ここで2つ注意点があります。1つは、戻るのは上限10万円までということ。受講料が50万円を超えても、戻る額は10万円のままです。もう1つは、戻る額が4,000円を超えない場合は支給されないこと。受講料が2万円ほどの安い講座だと、対象にならないこともあります。

② 特定一般教育訓練給付金(就職に直結する講座向け)

講座を受講・修了
¥
40%→最大50%上限25万円
受講の2週間前までに、キャリア相談などの事前手続きが必要です。

就職・再就職に役立つ講座が対象で、戻ってくるのは40%(上限20万円)。さらに、2024年10月以降に始めた講座で、修了後に資格を取って1年以内に就職した場合などは、10%(上限5万円)が上乗せされ、合計で最大50%(上限25万円)になります。

たとえば30万円の講座なら、まず12万円が戻り、就職などの条件を満たせばさらに3万円、合計15万円が戻る計算です。このタイプを使うには、受講を始める2週間前までに、ハローワークで事前の手続き(次に出てくるキャリアの相談など)が必要です。

③ 専門実践教育訓練給付金(じっくり学ぶ専門職向け)

講座を受講・修了
¥
50%→最大80%年ごとに上限
受講前のキャリア相談が必須。中長期の専門課程向けです。

看護師や保育士の養成課程、専門職大学院など、時間をかけて専門職を目指す講座が対象です。金額が大きいのが特徴で、

  • 受講中に50%(1年あたり上限40万円)が、6か月ごとに最長3年間
  • 修了して資格を取り、就職などをすると合計70%(同56万円)
  • さらに修了後に給料が5%以上上がると、合計最大80%(同64万円)

まで戻ります。こちらも、受講前にハローワークでの事前手続きが必要です。

※ なお、このタイプを初めて使うときだけは、雇用保険の加入期間が2年以上必要です(ほかの2つは1年以上)。また、離職中で45歳未満などの条件を満たす人には、生活を支える別の給付(教育訓練支援給付金)が出る場合もあります。

自分は対象になる?かんたんチェック

雇用保険に加入
加入期間が条件を満たす
受けたい講座が対象
給付の対象に!
おもに雇用保険の加入期間で決まります。迷ったら「支給要件照会」で確認を。

「使えるのはわかったけど、私は対象なの?」という疑問にお答えします。対象になるかは、おもに雇用保険に入っていた期間で決まります。一般教育訓練給付金の場合、自分の状況を下の表に当てはめてみましょう。

あなたの状況対象になる条件
今、働いている雇用保険の加入期間が通算3年以上(初めて使うなら1年以上)
離職している(今は働いていない)辞めた日の翌日から1年以内に受講を始める + 加入期間3年以上(初回1年以上)
過去に給付金を使ったことがある前回もらってから3年以上たっている

そのうえで、最終チェックはこの3つだけ。すべてに「はい」と言えれば、まず安心です。

  • 受けたい講座が「給付金の対象講座」である
  • 自分が上の表の条件に当てはまっている
  • (特定一般・専門実践の場合のみ)受講の2週間前までに手続きをする

対象かどうかは、自己判断で悩まなくて大丈夫。申し込み前に、ハローワークの「支給要件照会」というしくみで、対象かどうかを事前に確認してもらえます(やり方は後の「申請の流れ」で説明します)。

どんな費用が対象になるの?

◯ 対象になる費用

  • 入学金
  • 受講料(最大1年分)

✕ 対象にならない費用

  • 教材費・検定の受験料
  • パソコン代・交通費
  • オプション・分割手数料
  • キャッシュレス決済のポイント充当分
対象は入学金と受講料だけ。「講座費用=全部が対象」ではありません。

給付金は「講座にかかった費用すべての20%」が戻るわけではありません。対象になるのは、入学金と受講料(最大1年分)に限られます

たとえば「50,000円の講座」と書かれていても、その内訳が受講料45,000円+教材費5,000円だった場合、給付の対象になるのは受講料の45,000円分だけ。戻る額は 45,000円 × 20% = 9,000円 になります。

ポイントは、申し込む前に「受講料がいくらなのか」を確認しておくこと。領収書も、受講料と教材費などが分けて書かれていると、申請のときにスムーズです。「講座費用=全部が対象」と思い込まないようにしましょう。

どうやって申請するの?

スクールに申し込み
受講・修了
ハローワークに申請1か月以内
¥
口座に振込あとから戻る
受講料はいったん全額払い、修了後(翌日〜1か月以内)に申請。あとから戻ります。

申請の流れは種類によって少し違いますが、一般教育訓練給付金ならシンプルです。「いつ・どこで・何をするか」を時系列で整理すると、次のようになります。

タイミングどこで何をする
① 申し込み前(おすすめ)ハローワーク「支給要件照会」で、自分が対象か・その講座が指定講座かを確認する
② 申し込み時スクール「給付金を利用したい」と伝え、必要な手続きをする
③ 受講中自宅など課題の提出や修了試験など、講座の修了条件を満たす
④ 修了後スクール修了証明書・受講料の領収書など、申請に使う書類を受け取る
⑤ 修了日の翌日〜1か月以内ハローワーク(住所地の管轄)必要書類を提出して支給申請する(来所・郵送・電子申請のいずれか)
⑥ 申請後・後日(振込)審査のあと、指定した銀行口座に給付金が振り込まれる

大事なのは、受講料はいったん自分で全額払うこと。「申し込み時に割引される」のではなく、修了して申請したあとに、あとから戻ってくるしくみです。

⑤で提出する主な必要書類は、教育訓練給付金支給申請書/修了証明書(スクール発行)/受講料の領収書/本人確認書類/マイナンバーがわかる書類など。申請はインターネット(e-Gov電子申請)でも可能です。

なお、特定一般・専門実践を使う場合は、受講を始める2週間前までに、キャリアの専門家への相談(訓練前キャリアコンサルティング)とハローワークでの手続きが必要です。一般より少し早めに準備しましょう。

「休んで学ぶ」人を支える新制度

学ぶために仕事を休む
その間は無給に
¥
生活費の手当が支える
雇用保険5年以上+在職者が対象。失業給付と同額を90〜150日支給。

これまで紹介した教育訓練給付金は「受講料の一部が戻る」制度ですが、2025年10月からは、それとは別に「教育訓練休暇給付金」という新しい制度も始まりました。

こちらは、働いている人が学ぶために仕事を休み、その間お給料が出ないときに、生活費を支える手当を受け取れる制度です。受講料を補助する教育訓練給付金とちがって、「休んでいる間の生活」を支えるのがねらいです。

ざっくり整理すると、次のようなしくみです。

  • だれが:雇用保険に通算5年以上入っている、在職中の人
  • どんなとき:教育訓練を受けるために、(無給の)休暇を取ったとき
  • いくら:失業したときの手当(基本手当)と同じくらいの金額
  • どのくらいの期間:雇用保険の加入期間に応じて、90日・120日・150日のいずれか

仕事を辞めずに、まとまった時間を学びにあてられるのが大きなメリットです。「働きながら少しずつ進める」だけでなく、「いったん休んで集中して学び直す」という選び方もできるようになりました。長期の学び直しを考えている人は、教育訓練給付金(受講料の補助)とあわせて知っておくとよいでしょう。

対象の講座はどこで探せばいい?

「この講座は対象なのかな?」と思ったら、調べる方法は大きく3つあります。それぞれ得意・不得意があるので、組み合わせて使うのがおすすめです。

① このサイトで探す(給付金対象にしぼって比較できる)

このサイトで比較
対象講座が見つかる
資格・分野ごとに、給付対象の講座をまとめて比較できます。

当サイトでは、教育訓練給付金の対象になる講座を、資格・分野ごとに比較できます。「自分の目指す資格で、対象の講座はどれか」「料金や実質の負担はどれくらいか」をまとめて確認できるので、まずはここから探すのが手軽です。公式システムが少し使いにくいと感じる人にも向いています。

② 厚生労働省の検索システムで調べる(いちばん正確)

検索システムで調べる
指定講座を確認
国が指定した最新の対象講座を、公式システムで確実に確認できます。

公式の「教育訓練講座検索システム」なら、国が指定した最新の対象講座を確認できます。手順はかんたんです。

  1. 「教育訓練講座検索システム」にアクセスする
  2. 資格名・講座名・地域などで検索する
  3. 出てきた講座の「給付金の種類」「対象かどうか」を確認する

「最終的に対象かどうか」を確かめるなら、この公式システムがいちばん確実です。

③ 各スクールの公式サイトを見る

公式サイトを見る
「対象」表記を確認
対象講座には「教育訓練給付制度 対象」と書かれていることがほとんどです。

対象講座には「教育訓練給付制度 対象」と書かれていることがほとんどです。気になる講座が見つかったら、公式サイトでも対象かどうかを確認しておきましょう。

注意したいのは、対象講座は年2回(4月・10月)に見直されること。少し前は対象でも、今は外れていることもあります。申し込む直前に、公式システムで「今、対象か」を確かめておくと安心です。

資格別のおすすめ講座まとめ

「自分が目指す資格で、給付金が使える講座はどれ?」という人のために、資格・分野ごとに対象講座を比較した記事を用意しています。給付金の種類や、実際に戻ってくる金額は資格によって変わるので、目指す資格の記事もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 自分が対象かどうか、どうやって確認するの?

A. おもに雇用保険の加入期間で決まります。確実なのは、ハローワークで「支給要件照会」をして、対象かどうかを事前に確認してもらう方法です。

Q. 給付金はいつ・どうやって戻ってくる?

A. 受講料はいったん自分で全額払い、修了後にハローワークで申請します。審査のあと、後日まとめて指定の口座に振り込まれます。申し込み時に割引されるわけではない点に注意しましょう。

Q. パートやアルバイトでも使える?

A. 雇用保険に入っていて、加入期間の条件を満たしていれば使える可能性があります。まずは確認してみましょう。

Q. 在職中に使うと、会社に知られる?

A. 一般教育訓練給付金は、本人がハローワークに申請するものです。会社を通す必要はないため、申請したことが勤務先に通知されるしくみではありません。

Q. 分割払いでも対象になる?

A. 分割払いでも対象になります。ただし、分割(ローン)にかかる手数料の分は対象外です。

Q. 前に一度使ったけど、また使える?

A. 前回もらってから3年以上経っていて、条件を満たせば、もう一度使えます。

Q. 試験に落ちても給付金はもらえる?

A. 一般教育訓練給付金は、講座をきちんと修了していれば、試験の合否に関係なくもらえます(スクールの修了認定が前提です)。

Q. 申請を忘れて期限が過ぎたらどうなる?

A. 一般の場合、申請は修了日の翌日から1か月以内が原則です。過ぎるともらえなくなることがあるので、早めに手続きしましょう。

まとめ:まずは「対象講座か」を確認することから

教育訓練給付金は、対象の講座を修了すれば受講料の一部(最大8割)が戻ってくる、とても心強い制度です。むずかしく見えても、ポイントはシンプルです。

  • 給付金は3種類(一般20% / 特定一般 最大50% / 専門実践 最大80%)
  • 使えるのは国が指定した講座だけ
  • 対象になるかは、おもに雇用保険の加入期間で決まる
  • 申請先はハローワーク(一般は修了後1か月以内)
  • 迷ったら、申し込む前に「支給要件照会」で確認

「気になる資格はあるけれど、費用がネック」という人は、まずその講座が給付金の対象かどうかを確認して、戻ってくる分を引いた“実質の負担額”で比べてみてください。きっと、思っていたより一歩を踏み出しやすくなるはずです。

資格ごとの対象講座の比較記事も用意しているので、あわせて参考にしてくださいね。

この記事の参考・出典

本記事は、以下の情報をもとに作成しています(数値・制度内容は2026年6月時点)。